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トイレリフォームの費用相場と工事内容・選び方の完全ガイド

「トイレの汚れが落ちにくくなってきた…」「最新の節水トイレに交換して水道代を節約したい」「でも、リフォームに一体いくらかかるのか見当もつかない…」
10年以上使っているトイレについて、このようなお悩みをお持ちではありませんか?
トイレリフォームは、暮らしの快適さを大きく向上させる一方で、費用や業者選びなど、分からないことが多くて不安に感じますよね。
この記事では、トイレリフォームに関する専門知識を持つプロのライターが、リフォーム初心者の方が抱えるあらゆる疑問に徹底的にお答えします。
費用相場はもちろん、TOTOなどの人気メーカー比較、ヤマダ電機といった業者ごとの特徴、後悔しないための選び方のポイントまで、この記事一本で全てが分かります。
ぜひ最後までお読みいただき、あなたにとって最適なトイレリフォームを実現するための第一歩を踏み出してください。

トイレリフォームの費用相場

トイレリフォームを考え始めたとき、誰もが最初に気になるのが「費用」です。
トイレリフォームの費用相場は、工事内容や選ぶ便器のグレードによって大きく変動します。一般的には10万円~50万円の価格帯で実施されるケースが最も多くなっています。
ここでは、具体的な工事内容やトイレ本体のグレード別に、費用の内訳と相場を詳しく解説します。

工事内容別の費用内訳と相場

リフォーム費用は「どこまで工事を行うか」で大きく変わります。まずは代表的な3つのパターンを見ていきましょう。

便器・便座の交換のみの費用

最もシンプルな便器と便座の交換にかかる費用相場は、約15万円~35万円です。
これは、既存のトイレと同じタイプの洋式トイレに交換する場合の目安です。費用には、新しい便器本体の価格と、撤去・設置にかかる工事費が含まれます。

費用の内訳
  • 便器本体の価格:8万円~30万円
  • 既存便器の撤去・処分費:1万円~3万円
  • 新規便器の設置工事費:3万円~5万円
  • 諸経費(出張費など):1万円~2万円

手軽にトイレを新しくしたい、機能面だけを改善したいという方におすすめの工事内容です。

内装工事込み(壁紙・床)の費用

便器交換とあわせて壁紙(クロス)や床材(クッションフロア)の張り替えも行う場合、費用相場は約25万円~55万円です。
トイレ本体を交換すると、以前の便器の設置跡が床に残ってしまうことがよくあります。そのため、多くの方が便器交換と同時に内装リフォームも行います。空間全体の印象がガラッと変わり、新築のような清潔感を取り戻せるため、満足度が非常に高いリフォームです。

費用の内訳(便器交換費用に加えて)
  • 壁紙・床材の張り替え費用:6万円~10万円
  • 換気扇や収納、手洗い器の設置など:6万円~
和式から洋式へのリフォーム費用

和式トイレから洋式トイレへリフォームする場合の費用相場は、約20万円~60万円と幅広くなります。
この工事は、単なる便器交換とは異なり、床の解体や段差の解消、給排水管の位置変更、場合によっては電気工事(コンセント増設)などが必要になるため、費用が高くなる傾向にあります。特に、床や壁の構造によっては大掛かりな工事になることもあります。

費用の内訳(便器交換費用に加えて)
  • 解体・撤去工事費:6万円~10万円
  • 給排水管工事費:5万円~15万円
  • 床の造作・内装工事費:8万円~20万円
  • 電気工事費(コンセント新設など):3万円~5万円

トイレ本体のグレード別費用相場

トイレ本体の価格は、搭載されている機能によって大きく3つのグレードに分けられます。

  • ベーシックグレード(約10万円~20万円)
    基本的な機能を備えたシンプルなトイレです。温水洗浄便座(ウォシュレットなど)がついていない、または基本的な洗浄機能のみのモデルが多く、価格を最優先したい方に向いています。
  • ミドルグレード(約20万円~35万円)
    現在の主流となっている価格帯です。高い節水性能やフチなし形状による清掃性、脱臭機能、暖房便座など、快適性と実用性を両立した機能が搭載されています。多くの方がこのグレードを選んでおり、コストパフォーマンスに優れています。
  • ハイグレード(約35万円~)
    TOTOの「ネオレスト」やLIXILの「サティス」に代表される高機能モデルです。便ふたの自動開閉、自動洗浄、スマートフォン連携、除菌機能など、最新技術が詰まっています。デザイン性も高く、トイレ空間にこだわりたい方におすすめです。

費用を安く抑えるための5つの方法

少しでもリフォーム費用を抑えたい、と考えるのは当然のことです。ここでは、賢く費用を節約するための5つの方法をご紹介します。

  • シンプルな機能のトイレを選ぶ
    多機能なハイグレードモデルは魅力的ですが、本当に自分に必要な機能かを見極めましょう。グレードを一つ下げるだけで、数万円~十数万円の節約につながります。
  • 内装材のグレードを調整する
    壁紙や床材には様々な価格帯があります。デザイン性や機能性(消臭、防カビなど)にこだわりすぎず、標準的なグレードの製品を選べばコストを抑えられます。
  • 複数の業者から相見積もりを取る
    これは最も重要で効果的な方法です。最低でも3社から見積もりを取り、価格や工事内容、担当者の対応を比較検討しましょう。適正価格を把握でき、不当に高い契約を防ぐことができます。
  • 型落ちモデルやセール品を狙う
    リフォーム会社によっては、旧モデルの在庫を安く提供している場合があります。最新モデルにこだわらなければ、高性能なトイレを安く手に入れるチャンスです。
  • リフォーム会社のキャンペーンを利用する
    決算期や年末年始などに、特定の製品を対象としたキャンペーンを実施している会社があります。タイミングが合えば、お得にリフォームできる可能性があります。

活用できる補助金・助成金制度

トイレリフォームは、条件を満たせば国や自治体の補助金・助成金制度を利用できる場合があります。
代表的なものに、国土交通省が実施する「子育てエコホーム支援事業」があります。この事業では、節水型トイレへの交換などが補助対象となる可能性があります。
また、お住まいの自治体が独自にリフォーム補助制度を設けていることもあります。「(お住まいの市区町村名) トイレリフォーム 補助金」などで検索し、利用できる制度がないか必ず確認しましょう。
(参考:国土交通省 子育てグリーン住宅支援事業 https://kosodate-green.mlit.go.jp/

後悔しないトイレの選び方

費用と同じくらい重要なのが「どのトイレを選ぶか」です。毎日使う場所だからこそ、機能性やデザイン、清掃性にこだわって、満足のいく一台を選びたいものです。

TOTO・LIXIL・Panasonicの特徴比較

日本のトイレ市場は、主にTOTO、LIXIL、Panasonicの3社が大きなシェアを占めています。それぞれの特徴を比較してみましょう。

社名 特徴 品名
TOTO トイレのパイオニア。**「きれい除菌水」「トルネード洗浄」**など、清潔さを保つ独自技術が豊富。品質への信頼が厚い。 ネオレスト、ピュアレスト
LIXIL デザイン性が高く、スタイリッシュな空間を演出。**100年クリーン「アクアセラミック」**で汚れがつきにくい。 サティス、アメージュ
Panasonic 家電メーカーならではの発想が光る。**泡で洗浄する「激落ちバブル」**や、有機ガラス系新素材で汚れにくい。 アラウーノ

どのメーカーも非常に高品質なので、最終的にはデザインの好みや、どの機能(清潔さ、節水、デザイン性など)を最も重視するかで選ぶのが良いでしょう。

節水性・清掃性など機能の選び方

トイレを選ぶ際には、以下の3つのポイントに注目すると失敗が少なくなります。

  • 節水性
    20年前のトイレは1回の洗浄で約13Lの水を使っていましたが、現在の主流は3.8L~4.8Lと、約70%も節水できます。水道代の節約に直結するため、非常に重要なポイントです。
  • 清掃性
    掃除の手間を減らしたいなら、**「フチなし形状」**の便器は必須です。また、TOTOの「セフィオンテクト」やLIXILの「アクアセラミック」のように、汚れがつきにくい特殊なコーティングが施されているかもチェックしましょう。
  • 快適性・付加機能
    温水洗浄機能はもちろん、冬場に嬉しい**「暖房便座」、人の動きを検知して開閉する「便ふた自動開閉」、気になるニオイを抑える「脱臭機能」**などがあります。家族構成やライフスタイルに合わせて必要な機能を選びましょう。

戸建て・マンション別の選び方の注意点

お住まいの形態によって、トイレ選びの注意点が異なります。

  • 戸建ての場合
    比較的自由に製品を選べますが、設置スペースの広さや、既存の給排水管の位置は確認が必要です。タンクレストイレを選ぶ場合は、水圧が十分かどうかのチェックも忘れずに行いましょう。
  • マンションの場合
    最も重要なのが「排水方式」の確認です。 トイレには床に向かって排水する「床排水」と、壁に向かって排水する「壁排水」の2種類があります。ご自宅のトイレがどちらのタイプか事前に確認しないと、適合する製品を選べません。また、リフォームに関する管理規約も必ず確認しておきましょう。

リフォーム業者の種類と選び方

製品が決まったら、次は「どこに工事を依頼するか」です。業者選びはリフォームの成否を分ける重要なステップです。

専門会社・工務店・家電量販店の違い

トイレリフォームを依頼できる業者は、主に以下の3種類です。それぞれのメリット・デメリットを理解して選びましょう。

リフォーム専門会社
  • メリット:提案力が高く、トイレ以外の水回りリフォームもまとめて相談できる。施工実績が豊富で安心感がある。
  • デメリット:会社によって技術力や価格に差がある。
地域密着型の工務店
  • メリット:フットワークが軽く、柔軟な対応を期待できる。何かあったときにすぐ駆けつけてもらいやすい。
  • デメリット:最新の製品知識に乏しい場合がある。デザイン提案は得意でないことも。
家電量販店(ヤマダ電機など)
  • メリット:価格が明瞭なパック料金が多く、ポイントが貯まる・使えるなどお得感がある。気軽に相談しやすい。
  • デメリット:実際の工事は下請け業者が行うため、施工品質が業者に左右されることがある。

優良業者を見極めるチェックリスト

安心して任せられる優良業者を見つけるために、以下の5つの点を必ずチェックしましょう。

  • 建設業許可や資格を持っているか?
    リフォーム工事に必要な公的な許可や、「管工事施工管理技士」などの資格があるか確認しましょう。信頼性の指標になります。
  • 施工実績は豊富か?
    公式サイトなどで、自分と似たような条件のトイレリフォーム事例が豊富に掲載されているかチェックします。
  • 見積書の内訳は詳細か?
    「工事一式」と大雑把に書かれているのではなく、「便器本体」「撤去費」「設置工事費」など、項目ごとに単価と金額が明記されているか確認しましょう。
  • 保証やアフターサービスは充実しているか?
    工事後の不具合に対応してくれる「工事保証」や、定期的な点検サービスがあるかどうかも重要なポイントです。
  • 担当者の対応は丁寧で、質問に的確に答えてくれるか?
    こちらの要望をしっかりヒアリングし、専門的な内容も分かりやすく説明してくれる担当者であれば、安心して任せられます。

リフォームの全工程と工事期間

実際にリフォームを依頼した場合、どのような流れで進むのでしょうか。工事期間の目安とあわせて解説します。

相談から工事完了までの流れ

一般的なリフォームは、以下の6つのステップで進みます。

  • 相談・情報収集: リフォーム会社に問い合わせ、要望を伝えます。
  • 現地調査: 担当者が自宅を訪問し、トイレの状況(サイズ、排水方式など)を確認します。
  • 見積もり・プラン提案: 現地調査の結果をもとに、具体的なプランと見積書が提示されます。
  • 契約: 内容に納得できたら、正式に工事契約を結びます。
  • 工事: 契約内容に沿って、リフォーム工事を実施します。
  • 引き渡し・支払い: 工事完了後、仕上がりを確認して問題がなければ、代金を支払い完了です。

工事日数とトイレが使えない時間

工事にかかる日数は、便器交換のみであれば半日~1日、内装工事を含めても1日~2日で完了するのが一般的です。
多くの方が心配される**「トイレが使えない時間」ですが、通常は3~5時間程度**です。朝から工事を始めれば、夕方には新しいトイレが使えるようになっているケースがほとんどなので、ご安心ください。ただし、和式から洋式へのリフォームなど大掛かりな工事の場合は、1日以上使えなくなることもあります。

費用別のトイレリフォーム事例

ここでは、費用別にどのようなリフォームが可能なのか、具体的な事例をご紹介します。ご自身の予算と照らし合わせてイメージを膨らませてみてください。

20万円以下・便器交換の事例

  • 目的: 経年劣化したトイレを、節水性能の高い新しいものに交換したい。
  • 工事内容: 既存の洋式トイレを撤去し、LIXILのベーシックな節水型トイレを設置。
  • 費用: 約20万円(便器本体+工事費)
  • リフォーム後の感想: 「洗浄水量が以前の半分以下になり、水道代が目に見えて安くなりました。掃除もしやすくなり、もっと早く交換すればよかったです。」

20~40万円・内装込みの事例

  • 目的: 便器の交換と同時に、黄ばんでしまった壁紙と床も一新して、清潔感のある空間にしたい。
  • 工事内容: TOTOのミドルグレード(ピュアレストQR)に交換。壁紙とクッションフロアも、明るい色調のものに全面張り替え。
  • 費用: 約35万円(便器本体+内装工事費+工事費)
  • リフォーム後の感想: 「トイレ全体がパッと明るくなり、まるでホテルのようになりました。フチなし便器はお手入れが本当に楽で、大満足です。」

40万円以上・高機能トイレの事例

  • 目的: デザイン性と機能性にこだわり、掃除の手間がかからない快適なトイレ空間を実現したい。
  • 工事内容: Panasonicの最上位モデル「アラウーノL150シリーズ」を導入。自動開閉、自動洗浄、激落ちバブル機能を搭載。壁の一面にはデザイン性の高いアクセントクロスを使用。
  • 費用: 約60万円(便器本体+内装工事費+工事費)
  • リフォーム後の感想: 「泡で自動で掃除してくれるので、便器掃除の回数が劇的に減りました。見た目もスタイリッシュで、来客に自慢できるトイレになりました。」

トイレリフォームのよくある質問

最後に、トイレリフォームを検討している方からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. ウォシュレットのみの交換費用は?

A. 温水洗浄便座(ウォシュレットなど)のみを交換する場合の費用相場は、本体価格と工事費をあわせて約7万円~18万円です。便器本体はまだ使えるけれど、ウォシュレットが故障してしまった、という場合に適しています。ただし、便器と便座のメーカーが違うと設置できない場合があるので注意が必要です。

Q. 賃貸物件でもリフォーム可能?

A. 基本的にはできません。必ず大家さんや管理会社の許可が必要です。賃貸物件の設備は所有者(大家さん)のものですので、無断で交換・リフォームを行うと、退去時に原状回復費用を請求されるトラブルにつながります。どうしてもリフォームしたい場合は、事前に必ず相談しましょう。

まとめ

今回は、トイレリフォームの費用相場から、後悔しないための製品・業者の選び方まで、網羅的に解説しました。
最後に、この記事の重要なポイントを振り返ります。

  • 費用相場: 便器交換のみで15~35万円、内装込みで25~55万円が目安。
  • 製品選び: TOTO、LIXIL、Panasonicの3大メーカーの特徴を理解し、「節水性」「清掃性」を重視して選ぶ。
  • 業者選び: 専門会社、工務店、家電量販店のメリット・デメリットを比較する。
  • 成功の秘訣: 必ず3社程度の業者から相見積もりを取り、価格と内容をしっかり比較検討する。

トイレは毎日使う、暮らしに欠かせない大切な場所です。この記事で得た知識をもとに、まずは気になるリフォーム会社に相談し、見積もりを依頼することから始めてみましょう。
あなたの理想のトイレリフォームが、納得のいく価格で実現できることを心から願っています。

投稿日|2025.10.23 お役立ちコラム